日本語には、感覚的に表現するものがあります。
「そよそよ」「さらさら」といったような、重ねたものが多いです。
副詞のようにも使えて、「強さ」や「弱さ」を表すこともできます。
それらは、フランス語由来では「オノマトペ」と呼ばれるもの。
日本語では、「擬音語」と「擬態語」。
「擬音語」は、物や生き物が発する音や声。
「擬態語」は、状態や動作や様子、手触り、感情など、音がしないもの。
今回のテーマに選んだのは、しこしこの意味。
麺類の食感の表現に使われることもあり、動作を表すときにも使われることもあります。
この不思議な表現を探ってみました。
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しこしこの意味は?使い方は?
しこしこの意味や使い方を「辞書サイト」でリサーチしてみると、『持続的に、じみな活動をするさま』と出てきます。
類語を調べると、「地道に」「地味に」「少しずつ」「堅実に」「コツコツと」「着実に」などがあります。
文例としては、『麺がしこしこしている』というのが圧倒的に多いです。
「腰がある」や「弾力がある」という表現です。
こちらの詳細は、のちほどの項目(次のセクション)でお伝えします。
「地道に」や「コツコツと」という意味での文例は、『今でも小人数で勉強会をしこしこ(と)続けている』という感じになります。
なぜ、「しこしこ」は「地道に」という意味で使われるようになったのか?
「地道に」と「腰がある」という意味に共通するところで考えると、次の言葉になるのではないかと思いました。
それは、「しっかりと」です。
近い表現では、「しかと受け止める」「しかと受け取る」というのがあります。
「確実に」といったような表現です。
何となく似ていませんか?
「しかと」⇒「確実に」⇒「着実に」」⇒「地道に」
「腰がある」⇒「しっかりとした」
さらに!
あとまで残ることを「しこりが残る」と言います。
また!
身体の固くなったとろは、「しこりになっている」「しこりができた」という表現。
「しこしこ」に近づいたような気がします。
そして、お相撲さんの「四股(しこ)を踏む」。
あの動作も、「地道に」「堅実に」「しっかりと」「確実に」というイメージがします。
どうでしょう?
「四股四股」と「しこしこ」。
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うどんの麺がしこしこしているの意味は?
うどんの食感や食べる様子を表現する「擬音語」「オノマトペ」には、「もちもち」や「つるつる」などがあります。
おいしくない場合の表現もあり、「ボソボソ」や「ベチャベチャ」。
麺をすすって食べるときの音では、「ズルズル」と微妙な感じ。
海外の人には、嫌な響きに聞こえそうです。
落語家さんが表現すると、「ズーズー、ズズッ」と多彩な組み合わせでおいしそうです。
さて、うどんの麺を「しこしこ」と表現した場合は?
「弾力のある」「腰が強い」「腰のある」という意味で使われます。
代表されるのは、四国の香川県の「讃岐うどん」。
腰のある「うどん」は、単純に「硬い」という意味ではありません。
「歯ごたえがある」に近いのですが、微妙に違う感じ。
麺を口にしたときは柔らかいのに、噛むと「もちもち」としていて、しっかりとしている。
これが「腰のある」麺の説明です。
「オノマトペ」としては、「つるつるしこしこ」とされることが多いです。
讃岐うどんの製法には、伝統的な「足踏み」という作業があります。
この「足踏み」という工程によって、うどんの生地に「適度な力」を加えることができ、また「いろいろな方向」から力を加えられるので、「麺のコシ」のもとになる「グルテンの弾力」が増すそうです。
誰が言い始めたのかわかりませんが、
今では「つるつるしこしこ」が腰のある麺の表現として定着しています。
まとめ
しこしこの意味は、『持続的に、じみな活動をするさま』と出てきます。
類語を調べると、「地道に」「地味に」「少しずつ」「堅実に」「コツコツと」「着実に」などがあります。
使い方は、『今でも小人数で勉強会をしこしこ(と)続けている』という感じ。
うどんの「しこしこ」のほうは、「腰がある」や「弾力がある」という表現です。
代表されるのは、四国の香川県の「讃岐うどん」。
「オノマトペ」としては、「つるつるしこしこ」とされることが多いです。
讃岐うどんの製法には、伝統的な「足踏み」という作業があり、これによって、「麺のコシ」のもとになる「グルテンの弾力」が増すそうです。
「足踏み」も地道ですね。
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コメント
まとめの、類語を調べるとの行にある、「「着実に」など」のなが太くなっているので、修正してほしいです。でも、聞くたびにどういう意味なんだと思っていたので、役に立ちました!ありがとうございます!