私たちが病気になった時や怪我をしたときにお世話になる医師は職種別年収ランキングの常に上位にあります。
そして、開業医は大学病院などで働いている勤務医よりも年収が多いという話を聞きます。
中には年収が5000万円を超えるということを聞いた人もいるかもしれません。
もしその情報が本当であれば平均年収を大きく上回りその差はなんと12倍以上ということになります。
その情報とは逆に、医師の年収はとても少ないという人もいます。
医師の年収は高いのか、低いのかその真相を追ってみましょう。
開業医の年収は3000万円以上?
開業居の年収が5000万円を超えるという話がありますが事実として開業医の平均年収は約2500万円程です。
確かに年収が3000万円を超える開業医は22%以上とかなりの割合で3000万円を超え、中には5000万円を超えている開業医もいるでしょう。
しかしその背景には年収が400万円以下である開業医も存在します。
開業医といえども年収が5000万円や3000万円を超える人物はあくまでも一部の方だけであり、開業医になれば必ず裕福な暮らしが待っているという事ではありません。
医師という職業そのものの平均年収が高いこともあり、医師になれればすべからく裕福な生活を送れると考える人もいるかもしれませんが、高収入の開業医や、勤務医の前には必ず研修医であるということも忘れてはいけません。
低い研修医の年収は約400万円と額面だけであれば十分に平均年収を満たしています。
ただし、それは年収の額面だけでの話です。
研修医の拘束時間はとても長いもので週80時間以上の場合もあると言われています。
それも実は過去と比べて短くなった結果のものでして、1980年代では週の拘束時間は100時間を超え、かつシフトで36時間連続勤務という状況もあったそうです。
とても過酷な労働環境の中、自分の医療ミスは誰かの命に直接関わってくるというプレッシャーが襲います。
その環境での年収400万円を平均的と一言で言えるでしょうか?
開業医の年収は都会と田舎、どっちのが高い?
殆どの職業は都会のほうが収入が高く、開業医もそうであるかと思われます。
しかし、医師の年収は実は田舎のほうが高いのです。
それは開業医にとっても同じもので、その上開業医の場合、都会よりも競争が少ないというメリットもあります。
都会の場合患者が様々な病院へ来院しますが、田舎では病院の数が少ないことが多くありますので、来院する病院も少なく、一つの病院に患者が集中しがちです。
そのため田舎のほうが医師の年収が高く、それは開業医にとっても同じなのです。
とはいっても患者の数が多いということはそれだけ働く時間も延びますので、楽が出来るという事ではありません。
医師が自分一人である個人病院であれば診察時間のほぼ全て、休憩なしで働かなければなりません。
そしてその間誤診をしてしまえば患者が離れてしまうかもしれませんし、最悪の場合患者の命にかかわるのです。
その為、金銭的には田舎であるほうが楽になるかもしれませんが、一概に田舎の開業医は楽にお金が稼げるという事は出来ません。
まとめ
以上のように開業医や医師は高収入です。
しかし、高収入であるという事は多くの場合それだけ責任が大きくなります。
医師にとっての大きな責任とは、来院してきた患者の身体への責任です。
多くの職業であれば小さな失敗で誰かの命に関わることはありません。
しかし医師は内科医であれば誤診をして処方する薬を間違えた場合重大な事故になります。
そして外科医であれば手術中に失敗をしてしまうと途端に患者の命が失われてしまう危険性があります。
それは多くの職業での重大な失敗で起きてしまう人身事故と違い、自らが手に持った医療器具で患者の命を奪ってしまったという重責を負います。
そのような環境ですから多くの職業よりも年収が高いというのは当然の事と言えるでしょう。
自分には分からない身体の異常を察知してくれる医師に感謝するばかりです。
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